3. 各研究所について

EIIT:Eurasian Institute of Industrial Technology

(ユーラシア産業技術研究院)

[研究所概要]

EIITは中央アジア・コーカサスを始めとしてユーラシア地域における高度人材育成、中小企業振興に向けて同地域ならびに日本の関係機関、団体、企業に対し政策提言を行うと共に、これら相互の理解を促進することを目的とする研究所です。

EIITは、2017年10月に締結されたキルギス共和国大統領府投資委員会とのMOUによって設立された国際組織です。

所長は、EBRD(欧州復興開発銀行)においてタシケント、スコピエ、ビシュケクの各事務所長、本部銀行局中小企業支援チーム シニア・マネージャー等を勤めた中沢賢治(ERISE上席研究員)が、副所長はキルギス共和国大統領府投資委員会事務局長のDr. Talaibek Koichumanov(ERISE上席研究員)が努めます。

[EIIT活動報告]

1.(キルギス)H.E. Rosa Otonbaevaキルギス共和国前大統領との協議(ビシュケク、2017年9月27日)及びキルギス共和国大統領府投資委員会との MOU 締結(EIIT設立)(ビシュケク、2017年9月30日)

2.(キルギス)EIIT第1次キルギス・ミッション(以下の大学/政府関係機関等との間で共催セミナー/ワークショップを開催)

  • キルギス国立工科大学(ビシュケク,2017年9月26 日)
  • カラバルタ技術経済カレッジ(カラバルタ,2017年9月26 日)
  • キルギス教育科学省(Chontoev Dogdurbek Toktosartovich 専門教育局長(ビシュケク,2017年9月27日)
  • キルギス国際ビジネス委員会(ビシュケク,2017年9月28 日)
  • EBRD(European Bank for Reconstruction and Development)キルギス事務所(ビシュケク,2017年9月28 日)

3.(カザフスタン)EIITカザフスタン・ミッション(以下の大学/政府関係機関等との間で共催セミナー/ワークショップを開催)

  • UNDPカザフスタン事務所(アスタナ(現ヌルスルタン),2017年10 月2 日)
  • カザフスタン商工会議所(アスタナ(現ヌルスルタン),2017 年10月2日)
  • カザフスタン教育科学省高等教育局(Gulzat Kobenova カザフスタン教育科学省高等教育局長)(アスタナ(現ヌルスルタン),2017年10月2日)
  • 国立アルマトイ電力・電子技術テクニカル・カレッジ(アルマトイ,2017 年10月3日)
  • アルマトイ電力通信技術大学(アルマトイ,2017年10 月3 日)

4.(タジキスタン)EIITタジキスタン・ミッション(以下の大学/政府関係機関等との間で共催セミナー/ワークショップを開催)

  • タジキスタン工科大学(Tajik Technical University)(ドゥシャンベ、2019年5 月24日)
  • FIFTYFIVEGROUP 及び JICA タジキスタン事務所とのタジキスタン起業家向け共催セミナー(ドゥシャンベ、2019 年5月24日)
  • EBRD タジキスタン事務所(ドゥシャンベ、2019年5 月27日)
  • マイクロ・ファイナンスHumo(ドゥシャンベ、2019 年5 月27日)
  • タジキスタン国家投資資産管理委員会(State Committee on Investme1nt and State Property Management)(ドゥシャンベ、2019 年5 月28 日)

5.(ウズベキスタン)EIITウズベキスタン・ミッション(以下の大学/政府関係機関等との間で共催セミナー/ワークショップを開催)

  • EBRD タシケント事務所(タシケント、2019 年6 月3 日)
  • タシケント情報技術大学(Tashkent University of Information Technology)(タシケント、2019年6 月4 日)

6.(キルギス)キルギス大統領府主催キルギス産業円卓会議(イシククル、2019年9月20日)

:キルギスの政府高官、産業界代表が一堂に会してキルギスの経済政策を議論するキルギス大統領府主催のキルギス産業円卓会議において、ERISE所長・前田充浩が特別講演を実施。

7.(キルギス)EIIT第2次キルギス・ミッション(以下の大学/政府関係機関等との間で共催セミナー/ワークショップを開催)

  • Karakol 投資委員会(Investment Council of Karakol)(カラコル、2019年9 月22 日)
  • イシククル開発基金(Yssyk-Kol Development Fund)(カラコル、2019 年9 月23 日)、
  • JICAキルギス事務所との共催セミナー(ビシュケク、2019年9月24日)
  • キルギス国立工科大学(Kyrgyz State Technical University)(ビシュケク、2019 年9月24日)
  • Business Association JIA 事務局(ビシュケク、2019 年9 月25日)
  • キルギス投資庁(Investment Promotion and Protection Agency of the Kyrgyz Republic)(ビシュケク、2019 年9 月25日)
  • キルギス銀行協会(The Union of Banks of Kyrgyzstan)(ビシュケク、2019年9月25 日)
  • Business Association JIA オシュ(Osh)事務所(オシュ(キルギス)、2019年9 月26日)
  • オシュ州政府産業振興局長(オシュ(キルギス)、2019年9月26 日)
  • キルギス教育科学省(The Ministry of Education and Science of Kyrgyz Republic)(Taalaibek Cholponkulov初等職業教育庁長官)(ビシュケク、2019 年9 月27日)
  • EBRD(European Bank for Reconstruction and Development)Neil McCainキルギス事務所(ビシュケク、2019年9月27 日)
  • Kyrgyz Software and Services Developers Association(ビシュケク、2019年9 月30日)
  • International Business Council 事務局(ビシュケク、2019年9月30 日)
  • ADB キルギス事務所(ビシュケク、2019年10 月1日)
  • Association of Micro Finance Institutions Kyrgyzstan 事務局(ビシュケク、2019年10月1日)

8.(ウズベキスタン)タシケント情報工科大学との共催セミナー(タシケント、2020年2月25日)

9.AIITグローバル・フォーラム『キルギス日本IT産業パートナーシップ』(東京、2022年7月11日)

:Dr. Aziz Abakirovキルギス共和国ソフトウェア協会前会長を招き、日本IT企業との対話セミナーをAIITグローバル・フォーラムとして開催。

IGCS:Institute of Global Capital System:IGCS

(グローバル資本システム研究所)

[研究所概要]

資本主義の歴史を概観すると、18-19世紀の産業革命以前から「資本」を軸とした経済が生まれていたことがわかります。その先駆けは地中海貿易を握った12世紀頃のイタリアでした。そこから為替手形が生まれ、銀行が誕生し、海上保険が始まります。その後、欧州を中心とする地政学が「資本システム」に大きな影響を与え、金融の中心はスペイン、ポルトガル、オランダ、英国、そして米国へと移っていきます。その過程における「資本の主体」に着目すると、大変興味深い事実が浮き彫りになってきます。それは、今日の市場経済を分析する上でも、大変重要な視点を提供してくれます。

グローバル資本システム研究所は、2017年10月、倉都康行が開発した「金融システム-資本システム」モデルに基づいて、健全な資本主義社会の発展に向けた研究を行うことを目的として設立されました。

所長は、「金融システム-資本システム」モデルの開発者である倉都康行(ERISE上席研究員)が努めます。

[IGCS活動報告]

1.IGCSの研究成果を出版(倉都康行『危機の資本システム』、岩波書店、2018年)。

IDF:Institute of Development Finance

(開発金融研究所)

[研究所概要]

開発途上国の開発金融機関(Development Finance Institutions (DFIs))は、特に2015年以降、主に持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals (SDGs))の達成に向けて、重要性を増しており、また2020年以降、政府財政がCOVID-19対応に集中する中でDFIsの役割は、より一層重要なものとなっています。

IDFは、2020年10月、今後のDFIsの取り組みのあり方に関する研究を行うために設立されました。

所長は、南部アフリカ開発銀行(Development Bank of Southern Africa (DBSA))(南アフリカ)及び南部アフリカ開発銀行協会(Southern African Development Community – Development Finance Resource Center (SADC-DFRC))(ボツワナ)で実務及び理論面の双方に従事した福永哲也(ERISE上席研究員)が努めます。

ERIMeR(エリマ):Epistemic Research Institute of Mekong Region

(メコン地域開発研究所)

[研究所概要]

東アジア、ASEAN地域は、21世紀の成長センターであり、「世界の工場」としてその地位を確たるものとして力強い経済発展を遂げており、中でもメコン地域は後発ASEAN加盟国を主体とするなど、長年発展格差の解消や、陸続きの国境における、物的、制度的な連結性(connectivity)の向上が課題でありましたが、近年目覚ましくそれらの問題が解消されています。先発のASEAN加盟国がいわゆる「中所得の罠」とよばれる状況に陥りつつある中、メコン地域の各国は、その発展のペースを早めつつあると指摘できます。他方で、メコン地域は、インドシナと呼ばれる地域を包含するなど、歴史的、文化的、経済社会体制においても、極めて多様な経緯を経てきた地域であると指摘することができます。政治体制や経済体制の違いを乗り越えて、経済発展を目指すその国家ビジョンは、ASEAN共同体がその主眼に据える「多様性の尊重と統一」といった概念と一致します。

このような中、メコン地域の開発研究等を集中的に進めるため、2021年10月、ERIMeRが設立されました。

所長は、東アジア・ASEAN経済研究センター(ERIA)総長特別補佐官(CLMV担当)等を勤める山田康博(東京都立産業技術大学院大学客員教授)が努めます。

[ERIMeR活動報告]

1.ERIMeR設立セミナー(遠隔、2021年11月27日)

Asian Informatization Platform for MSMEs (AI-forM)

(アジア中小企業情報化プラットフォーム)

[研究所概要]

AI-forMは、基盤となるプラットフォーム・サービスの提供によりアジアの中小企業の情報武装(ICT equipment)を推進し、アジアの社会全体の情報化(Informatization)に貢献することを目的に、2017年3月28日、カンボジア首相府との協働により設立された国際組織です。

本部はプノンペンに置かれており、ERISEは共同事務局を務めております。ERISE所長前田充浩はAI-forMの共同事務総長を務めます。

[AI-forM活動報告]

1.(カンボジア)ERISE内AI-forMチーム第1次カンボジア・ミッション

:ERISE内AI-forMチームは、2017年3月にプノンペンを訪問し、政府関係機関等においてAI-forMの活動に関する以下のワークショップを開催しました。

  • カンボジア情報通信省との共催ワークショップ(プノンペン、2017年3月29日)
  • カンボジア政府首相府H.E. Son Koun Thor首相府大臣とのワークショップ(プノンペン、2017年3月30日)

:ERISE内AI-forMチームは、カンボジア首相官邸Peace Building特別会議室において、カンボジア政府首相府においてH.E. Son Koun Thor首相府大臣とのワークショップを開催しました。

2.(カンボジア)ERISE内AI-forMチーム第2次カンボジア・ミッション

:ERISE内AI-forMチームは、2017年12月にプノンペンを訪問し、政府関係機関等においてAI-forMの活動に関する以下のワークショップを開催しました。

  • カンボジア工業手工芸品省との共催ワークショップ(カンボジア工業手工芸品省、プノンペン、2017年12月10日)

:ERISE内AI-forMチームは、カンボジア工業手工芸品省Yea Bunna総局長以下幹部とのワークショップを開催しました。

  • カンボジア工科大学(itc)Sokneang IN教授との協議(itc、プノンペン、2017年12月11日)
  • カンボジア首相府Son Koun Thor大臣及びカンボジア産業界代表とのワークショップ(カンボジア首相官邸Peace Building、プノンペン、2017年12月12日)

:ERISE内AI-forMチームは、カンボジア首相官邸Peace Building特別会議室において、カンボジア政府首相府と共催のワークショップを開催しました。H.E. Son Koun Thor首相府大臣御臨席の元、約20名のカンボジア産業界を集めたハイレベルのワークショップとなりました。2017年12月13日には、首相府Yea Bunna次官よりERISE所長前田充浩に対して、AI-forMの活動を評価するH.E. Son Koun Thor首相府大臣の署名入りの親書が手交されました。

  • カンボジアICT Federation Steven Path会長との協議(カンボジアICT Federation、プノンペン、2017年12月12日)

3.(カンボジア)ERISE内AI-forMチーム第3次カンボジア・ミッション

:ERISE内AI-forMチームは、2020年3月カンボジアを訪問し、カンボジア首相官邸において、H.E. Son Koun Thor首相府大臣とのワークショップを開催しました。

ERIGH:Epistemic Research Institute of Global HAIKU

(グローバル俳句研究所)

[研究所概要]

俳句(HAIKU)は、今や短詩型文学の金字塔として世界に名高い存在となっています。一方、俳句には、「俳人格」(HAIKU Awareness)を内容とする俳句と、「俳人格」を含まない俳句の2種類があり、両者は全く異なります。ERIGHは、このうち前者(「俳人格」を内容とする俳句)について研究を進め、その国際的な展開を進める拠点として、2022年1月に設立されました。

所長は、「俳人格」論の歴史的な第一人者である俳人、西村我尼吾が努めます。

[ERIGH活動報告]

  • 第6回芝不器男新人俳句賞(東京、2022年5月21日)

:ERIGH所長の西村我尼吾が実行委員長を務めました。

ERIOA:Epistemic Research Institute for Oriental Asia

(アジア情報文明研究院)

[研究所概要]

ERIOA(アジア情報文明研究院)は、応用情報社会学及び情報社会学近代化モデルに則ってアジアの将来を考える研究所で、ERISEの前身に当たります。2013年の創設以来、アジア/アフリカの大学/政府系機関等と多くの共催セミナー、協働プロジェクトを推進し、2017年4月のERISE設立に伴い、ERISEに発展的に吸収されました。所長は、後のERISE所長、前田充浩東京都立産業技術大学院大学教授/国際交流室長が努めました。